非居住者になってできる節税、できない節税

仮想通貨のマイニングと消費税

個人が「マイニング」(採掘)などにより仮想通貨を取得した場合、その所得は、事業所得又は雑所得の対象となります。

では、マイニングの消費税はどうなるのでしょうか?

消費税の判断については個人も法人も同じです。

まず仮想通貨の譲渡の消費税について述べると、「資金決済に関する法律第2条第5項に規定する仮想通貨」の譲渡は、消費税非課税売上(消費税法施行令9条4項)になりますが、通常の非課税売上と異なり課税売上割合の計算においては、分母に含めないこととなっていて、消費税課税対象外の取引と同じ扱いになっています。

つまり仮想通貨の譲渡による所得は、消費税計算に含めないということです。

では、「マイニング」(採掘)などにより仮想通貨を取得した場合にも、これと同じ条文で非課税売上と考えることができるのでしょうか?

実はそうではありません。

では、どうなるのか。。

消費税の国内取引に係る課税対象の要件から考えてみましょう。

国内取引の消費税課税の対象は次の要件の全て満たすものになります。

① 国内において行ったものであること

② 事業者が事業として行ったものであること

③ 資産の譲渡、貸付、役務の提供であること

(消費税法2条1項8号)

①については、マイニング作業を国内で行うことによって要件を満たすことになります。

②については、個人の場合、事業者の立場でやっているときは②の要件を満たすことになります。

法人の場合は、事業者の立場しかありません。

個人の場合の事業者の立場とは、どのような立場をいうのでしょうか

消費税法基本通達5-1-1において「事業として」について次のように規定しています。

“対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付並びに役務の提供が反復、継続、独立して行われることをいう。”

消費税法基本通達5-1-1

そして、事業に付随して行われる取引を含みその規模は問いません(消費税施行令2条3項)。

マイニング作業は、通常収益を得るため反復、継続、独立して行われると考えられますので ②にも該当することになると思われます。

最後に③の「資産の譲渡、貸付、役務の提供であること」の要件を満たすかどうかを検討します。

資産の譲渡、貸付、役務の提供という③の要件は、

取引の相手が存在し、その取引の相手から資産の譲渡、貸付、役務の提供に対する反対給付を得ることが想定されています。

これに対し、マイニングとは「仮想通貨で、新規の取引情報を解析し、ブロックチェーンを作成する作業。膨大な量の計算が必要となるため、計算資源を提供した者には報酬としてその通貨が与えられる(デジタル大辞泉の解説)

ものとなるため、③の要件に該当しないと考えられます。

したがって、マイニングは消費税の課税対象とならない取引となり、マイニングの収益は、消費税対象外取引となります。

これに対し、マイニングに係るPC取得費、電気料金など消費税課税仕入れは、マイニングが消費税梶江対象外の取引であることから、共通売上げ対応の課税仕入れとなるかのように思えますが、マイニングの目的は、マイニングした仮想通貨を売却し、利益を得ること。

そのため、マイニングに係る消費税の課税仕入れ取引は、非課税売上のみ対応の課税仕入れとなります。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする