非居住者になってできる節税、できない節税

仮想通貨交換業者から仮想通貨に代えて金銭の補償を受けた場合

平成30年4月16日に国税庁のHP タックスアンサーに「仮想通貨交換業者から仮想通貨に代えて金銭の補償を受けた場合」の課税関係が記載されました。

仮想通貨を預けていた仮想通貨交換業者が不正送信被害に遭い、預かった仮想通貨を返還することができなくなったとして、日本円による補償金の支払を受けました。
この補償金の額は、預けていた仮想通貨の保有数量に対して、返還できなくなった時点での価額等を基に算出した1単位当たりの仮想通貨の価額を乗じた金額となっています。
この補償金は、損害賠償金として非課税所得に該当しますか。

コインチェックのNEM流出事件の補償のことですよね!?

コインチェックのHPにもありました。

仮想通貨NEM保有者に対する補償金の課税関係について

コインチェックが国税局に相談した内容の解答が国税局のタックスアンサーに掲載されたようです。

結論は、以下のとおりです。

非課税となる損害賠償金には該当せず、雑所得として課税の対象となります。

これは、新たな見解ではなく、確認としての回答と考えていいでしょう。

所得税では、

「不法行為その他突発的な事故により資産に加えられた損害に対して支払を受ける損害賠償金は非課税となる」という規定(所得税法第9条1項17号、所得税法施行令第30条三号)があります。

今回のNEM流出は、取引所に預けたNEMという資産が流出するという被害に遭ったのでその被害に対する損害賠償金として日本円の返還を受けるのだから非課税に該当する という判断もできますよね。

でも、違うんです。

「資産に加えられた損害」の賠償金が非課税であることの根拠は

損害賠償金は損害を補てんするものであって所得ではない又は担税力 がない

ということです。

交通事故で車が壊れたことにより支払われる損害賠償金は通常非課税ですが、その根拠は、車を修理したり買い替えたりなど もとの利用状況に戻すのにお金がかかるのに、損害賠償金に税金がかかったのでは元の状態に戻せなくなることから ということなのです。

これが「担税力がない」ということです。

これに対しNEMコインは、もともと日本円又は他の仮想通貨に交換することを予定しているものであり、補償金の返還は、NEMを1単位当たり88.549円で売るのと同じです。

NEMを1単位当たり88.549円未満で購入していた場合には、購入価格と補償額との差額は利益となり担税力があります。これが車に加えられた損害に対する賠償金との違いであり、課税と非課税の分かれ道になるのです。

したがって、売却した場合と同様の処理に雑所得で所得計算し、補償額が取得価額よりも低い場合には雑所得の損失として、他の雑所得(総合課税)とのみ相殺できる

という処理になります。

仮想通貨NEMの不正送金に係る補償について

補償日時:2018年3月12日中

補償金額:88.549円 × 日本時間2018年1月26日 23:59:59時点での保有数
補償対象:日本時間2018年1月26日 23:59:59時点でNEMを保有していたお客様

コインチェックのプレスより。

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